通史には妖しい魅力がある。
時に危うさを孕(はら)みつつ、歴史のトータルな姿を収めた著作は香気を放ち、人を誘惑する。 その香気の正体は何か。 本書に従えば、それは「史観」ということになる。 本書は、2 韓米合同演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(UFS)」開始の直前、米国のトランプ大統領が演習の「大幅縮小」を指示し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との良好な関係を強調したことで、朝 「僕は無智だから反省なぞしない」と語った小林秀雄の戦後の始まりとは。 敗戦・占領の混乱の中で、小林は何を思考し、いかに動き始めたのか。 編集者としての活動や幅広い交友にも光を当て、批評の神様の戦後の出発点